オニギリワークスの2枚目
2014年冬C87にて発表予定
今回のテーマは、「各々、自由にやる。」
前作とはまた違ったアプローチで揃った曲の数々。
【訂正】---------------------------
頒布CDに封入されている歌詞カードの表記に一部誤りがありました。
5曲目と6曲目が入れ替わった表記ですが正しくは
5.もう、そうしよう 6.なまずのうた
です。大変失礼いたしました。
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「Malkovich Dr.」(音量注意)
収録曲
1.Intro
2.はめつのすな
3.76年後にもう一度
4.Pizzicato
5.もう、そうしよう
6.なまずのうた
7.60フレーム
8.Outro
各曲についてコメント
■1 Intro
高校時代の記憶は吹奏楽部のことしかないくらいに部活に打ち込んでました
朝練もないのに朝一人で音楽室で大会曲の練習をして昼休みは一人音楽室で弁当を食べ倉庫の楽器を磨いた
学校が終わり部活動が始まると音楽室から流れてくる音
管楽器や打楽器の音出し練習やチューニング
そーゆー放課後の雰囲気を音にしたらどんな感じになるんだろうと思い作ってみました
■2 はめつのすな
今作の音源で一番最初に作った曲で、音源全体のイメージの元となった曲です
リコーダー、金管、木管、オルガンがどの位置でどう鳴らせばどう響くのか
の実験をしながら作曲を進めていきました
S/N比※1の調整で普段ストリングスを強めに配置していたところをオルガンに替え ヴァイオリンピチカートで作った部分を後からリコーダーに替えたりと 全体的に「音楽室にありそうな楽器」で構成しました
この曲の作曲自体去年のことなのでいろいろ忘れてますが新しい方向を見つけられた時のことだったので ひたすら楽しかったのを覚えています
この曲だけ歌詞書きました。
個人的にあふれ出る終末観を最後まで拭いきれず、そのままダウナーで展開。
「此岸と彼岸」
くわえて
ダンカン医師、ロザリア・ロンバルド、モイライ
上記のイメージを、下品なほどあからさまな形で歌詞にしてみた。
ダンカン・マクドゥーガルという人物に都合の良い超解釈を加えて広げていったのがきっかけだったのはおぼえてる。
自分の厨二力を全開にしたラブソング歌詞。
■3 76年後にもう一度
左右でエレピのリフを鳴らしてドラムパートを配置した瞬間に全ての構成が頭の中でまとまってしまった謎回
少ない楽器であまり音を増やさず遠くにノイズを撒いて音場を広げて常に中心にあるのはオルガンとドラム
そんな感じで構成しました
構成の変わり目にはメロディの代わりに「変な音」を配置してそれをフィルとしました
その「変な音」はコテコテのSF映画で鳴ってそうなチープな宇宙臭サウンドを目指して作ってみましたが結果ただの飛び道具になり果てました
音源を少なく空間を広げておいた分たいした努力もせず後半のストリングスをしっかりと目立たせることが出来たのですが あれはお手軽で気持のよいものでした
ピコピコしてなんだか宇宙っぽいね! んじゃ宇宙っぽいのにしようとこんな感じに
宇宙と愛称が良いのは少年※2という勝手な印象があり 少年と言ったら、馬鹿っぽいけどなんだか素敵な空想を抱いているだろう
と 宇宙成分に足してみたらば親分※3も納得の出来で一安心。
■4 Pizzicato
サンプラーに最初から入っている音を呼び出してシーケンサーに入力するもの楽しい作業ですが
自分で録音した音を切り貼りしていくのはもっと楽しい
それに掛かる作業時間は何倍にも増えますが・・・
土台となるコード進行に合わせてFM音源、リコーダー、ピアニカで短いメロディを載せてそれを後から切り刻む
それらをLR左右に振り分けてピンポンで鳴らす
気付いたらトラック数は70を越え描写する情報が膨大な数になり基本全体の4割しか見えていない状態での作業になりモニターディスプレイを3枚に増やすかどうか悩みました
もっといろいろ遊びを入れてみたかったのですがあまりに沢山のことを同時に把握しなければならないのでチンパンの僕にはここまでが限界でした
汚れだらけの親分※4なのに汚れを知らないような曲
追撃効果を狙い、何の変哲も無く、当たり前の歌詞に。
汚れだらけの小生なのに汚れを知らないよう出来て一安心。
■5 もう、そうしよう
2013年の暮れ頃にピアノのみで作った曲を2度構成を組み直して完成した曲
風呂の中でメロが浮かんで1小節入力したらそっから詰まって1ヶ月放置とかそんなペース進めてました
今年の2月頃?曲の構成が全て決まりかけてまとめに入ったのですが
結果、つまらない曲になってしまったので構成バラしてフィル全削除
元々マイナー調のメロでまとめてた部分を全て明るく作り直したら一気に解氷
流れるように構成の穴が埋まっていき
もうこれ以上思いつかないってところまできて締めることが出来たのでそれはよかったなと思います
親分※5から好きに書いて良いよと言われたので、好き勝手書いたらボツを食らった曲。
その後も2つだか書いて全部ボツに小生泣く。
最初の案にマイルド調整をして完成。
現歌詞の元になったのをここに載せるので一安心。
↓
木魚 片手 踊る 和尚さん
泣いて ないよ と嘘を付いた
まさか 熱血 指導の代償
死者が 二名 怪我人は多数
群れからはぐれていた 一人佇むおじさん
マーニャ姉さんと頑(かたく) 私をよぶ妹
夢や希望 なんてちっともわからない
みんなみんな一生懸命生きている
地蔵 めがけ 本気 スイング
ガンバ 目指せ 初戦 突破
ドブス どうして そんな 生意気
自慢 話 どれも 嘘だよね
叶姉妹の 悪い面した方の迷い
小銭ドロして建てた家住む
拙者侍
ため息まじり そんな日々が続いても
みんなみんながむしゃらになり生きている
袖を 破りに来るマッポ達
所長相手に不祥事沙汰
願い をひとつ叶える魔人
フグリ大きく願う子供
未来は白紙と言うおじさん
河川敷の家がダンボール
モスク 出禁 くらう ドブスが
今日も 一人 愛を 叫んでる
■6 なまずのうた
僕が実家で飼っていた熱帯魚の歌です
今は両親が面倒を見ているので水槽はグッピーやテトラで賑っていますが
僕が管理していた当時は(中学~高校)ナマズしかいませんでした
水底にはコリドラス、壁にはネグロ、蛸壺にはプレコ、水面にはサカサナマズ 基本動かず目玉だけをせわしなくギョロギョロ動かし何かを警戒している
そんな姿がたまりません
曲はピアノ1台で構成しようと考えていたのですが ピアノのみ3台をベースパート、伴奏、リードパートに分けて構成したらどうなるんだろと思いこのようにしてみました
■7 60フレーム
木琴、鉄琴、バスクラにバグパイプ
あんま考えずに好きな音だけを詰めまくったらとても好きな曲になりました
あとギターがんばった
今までギターの録音にはES-135を使っていてそれを60フレームではフェンジャパのムスタングに持ち替えて録音
よくも悪くもクセだらけのセミホロウの135に比べソリッドギターは反応が素直な分リテイクも少なくて録音後の編集も思い通りにいきました
全体的な音の定位も普通のバンドのような配置で構成できたのでMS処理※6した時に普段の倍以上に明らかな音場の広がりが得られ心地よかったのを覚えています
とにかく難産だった曲。
どういう方向でも書けそうだからこそ逆に悩んだり悩まなかったり。
世の中前向きでいることを善しとする傾向があるけれど、決して後ろ向きが悪しじゃないんだぜとそんな感じ。
別れを主軸に上記のことを織り込めて小生一安心。
なあ髭※7
■8 Outro
mogwai※8のピアノみたいにタッチは柔らかくコンプレッサーの反応は鋭くスレッショルド値がエグい
そんなピアノの音を作りたくて録音後の編集でかなり時間を掛けた曲
最終的にmogwaiみたいにはなりませんでしたが幾つか編集の足掛かりはできたので次に繋げたいと思います
中盤から入るチューバ、コントラバス、バスクラの低音チームは倍音が強烈で最終的にうまく捌けず大正義ローカットで済ませてしまいました
他にも思うところは無数にありますが後半のミクさん7人によるコーラスパートが頭の中で鳴らしていたとおりに響いてくれたので もうこれでいいかなぁと思い編集を終えました
※1 実音とノイズの比率
※2 黒夢の曲ではない
※3 髭の親玉
※4 汚れた髭
※5 髭の魔物
※6 マスタリングの方法の一つ
※7 親分
※8 ポストロックで必ず名が挙がるスコットランド出身のバンド保存保存